院長あいさつ

5月あいさつ(2019年)
 史上初の10連休で幕を開けた5月、連休中はお天気に恵まれ、満開の桜を青空の下で楽しまれた方も多かったのではないでしょうか。

 天皇陛下がご退位され、新しい時代「令和」が始まりました。今上天皇は、59歳で私と同じ50代ということで親近感がわきますが、平成同様、戦争のない平和な時代になることを切に願います。時代が令和に変わった時、私はタイのプーケットにおりました。初めてのタイで、飛行機の中でタイ語を学ぼうと本を買っていきましたが、結局覚えたのは「サワディー(こんにちは)」と「コップンカー(ありがとう)」だけでした。驚いたことに当地ではほとんどのところで英語が通じました。但し、私と同じくらい怪しい英語でしたので、お互いに理解に苦しむ場面はありました。試しにホテルのプール掃除のおじさんにも話しかけると英語ができたので、プーケットでは英語を授業で学んでいるのでしょうか。滞在中、様々なカルチャーショックを受けました。まず、非常に多くのオートバイが走っているだけでなく、ノーヘルは当たり前で、3人〜4人乗りで車と至近距離で走っているのです。とても危なくてレンタカーを運転する気になりませんでした。そして最も驚いたのが、象のショーを観に行く途中、交通量の多い峠にさしかかったところで、路側帯ギリギリに象が歩いていたことです。見間違いかと思いましたが、2頭目も目撃し、ショーに行かなくても象がその辺で見られる環境に驚きました。ガイドによると、タイには虎やたくさんの毒蛇もいるそうで、実際ショーのサービスで虎と一緒に写真をとる機会がありましたが緊張の瞬間でした。タイの方達は、性格やしゃべり方が穏やかで、カヤックを漕いでいるときにも現地の子供達に手を振ったら、とびきりの笑顔で「ハロー」と返してくれて、タイが好きになりました。平成の米騒動の時に日本を助けてくれたのがタイです。当時評判の芳しくなかったタイ米でしたが、現地で食べると全く臭くなく、むしろ美味しいお米でした。タイは発展途上国とされていますが、立派な施設も多く、また最近ではニセコ地区にタイ資本が高級ホテルを展開しており、経済発展、国力の向上を感じることができます。親日国で、北海道観光も人気のようですので、令和では平成の米騒動の恩返しができれば、ますます両国の友好になるのではないでしょうか。

 ようやく暖かくなりつつありますが、一方でシラカバ花粉の飛散が本格化し、アレルギーを契機に風邪を合併する患者さんが増えております。抗アレルギー剤の内服や点眼薬、点鼻薬、漢方薬などが有効ですので、早めの治療をお勧め致します。

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4月あいさつ(2019年)
今年は雪解けが早く、3月には暖かい日が続き、このまま桜が咲いてしまうのかしら、などと淡い期待を胸に抱いて迎えた4月。連日の雪が厳しい現実を教えてくれていますが、さすがにそろそろ春がやってくるのではないでしょうか。
 
 そんな中、新しい時代の元号が「令和」に決まりました。「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように。」という思いが込められているそうです。そこでそもそも平成の意味を知らなかったことに気がつき、調べてみたところ、「天地、内外ともに平和が達成される」と書いてありました。これを読んで非常に複雑な気持ちになりました。というのも、皆さんご承知のとおり、天地に関しては東日本大震災を始めとした未曾有の天変地異が多発、内外ではロシアとの北方領土問題は未解決、北朝鮮の弾道ミサイルが頭上を飛び交い、日韓関係は悪化の一途、中国とは尖閣諸島問題が勃発などなど、近隣諸国とは問題山積なのが平成の現実でした。残念ながら平和が達成されたとは言えないようにも見えますが、忘れてはならないことが一つあることに気がつきました。それは、明治、大正、昭和、平成の中で、戦争がなかったのは唯一、平成だけなのです。色々な考え方がありますが、この一点だけは平成の時代を生きた者として素直にほっとするところです。そう考えると、私達が当たり前のように享受している平和というのは、実はとても希有なものなのかもしれません。前述のように、内外の日本を取り巻く環境は厳しさを増しています。加えて急速な少子高齢化による人口減少、深刻な人手不足、AIによる産業構造の変化、発展する諸外国との競争、など乗り越えて行かなくてはいけない山々を前に立ち尽くしている、というのが今の我々の姿です。間もなく新しい時代が始まります。平成と同じく、様々な困難がありましょうが、日本人同士だけでなく、一人でも多くの世界中の人々とも心を寄せ合うことができれば、日本の未来は明るいものになるのではないでしょうか。

 間もなく史上最も長いゴールデンウィークがやってきます。この時期はシラカバ花粉の最盛期であり、アレルギー持ちの私としては最も苦手とする時期です。早期からの抗アレルギー剤内服が有効ですので、お困りの方は、早めの治療をお勧め致します。爽やかな北海道の春を健やかにお楽しみください。

 写真は、虎杖浜アヨロ海岸です。夕陽の中をカモメが颯爽と舞う瞬間を奇跡的に捉えることができました。


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3月あいさつ(2019年)
 ついこの間正月を迎えたと思ったら、もう3月です。大寒波の雪祭りの後は一気に暖かくなり、今年はあっという間に春を迎えそうです。

 先日、私の母校北里大学医学部卓球部の同窓会に出席して来ました。約24年ぶりに懐かしい面々と再会し、やんちゃだったあの頃の話しをしながら大いに盛り上がりました。宴会には現役学生も参加していたので、現在の卓球部の状況を聞いたら当時との違いにとても驚きました。というのも部員が60名もいて、大会でも決勝トーナメントの常連だというのです。60名といえば、医学部定員が700名程度ですから、全体の1割近くが卓球部員ということになります。私達の頃はせいぜい10名程度で、しかも在籍中に団体戦での勝利がわずか1勝だったのを考えると隔世の感があります。考えてみれば、当時は21点制、サーブ権は5点交代だったのが、今はそれぞれ11点制、2点交代の時代で、ルールからして全く変わっているのです。しかもペンホルダーの選手はほぼ絶滅し、シェークハンドの時代となり、しかもチキータを始め沢山の新しい技術が出現しています。現在も卓球を続けているのは私を含めたった2名だったので、現在の卓球界の現状やチキータはカクテルの名前ではないことなど、熱心にレクチャーをしてきました。

 今回の上京に併せ、個人的にお世話になっている元全日本女子卓球監督の近藤欽司さんのご高配により、雑誌「卓球王国」の初代発行人でプロカメラマンの高橋和幸さん始め、高橋さんが主宰されるパコピンポン卓球部の部員さん達を集めていただき、近藤先生名物の多球練習特訓をしていただきました。近藤先生は、北京オリンピックで福原愛さん、平野早矢香さんらを率いて4位に輝くなど、平野美宇選手を始め数多くの一流選手を育てた名将です。ダジャレの名手でもあり、常に周りを和ませ、選手の長所を最大限引き出すことを考えているすばらしい方です。先生の近著「魅せられて卓球」を読むと、人情味あふれる指導方法に感動を禁じ得ません。これを先生に伝えると「私は感動ではなく近藤です(笑)」という調子で返事が返ってくるのです。とにもかくにも、こうした優れたリーダーの方々の長年に及ぶ努力が、卓球人気を再興させ、今や中国を凌駕しようとしているところまで導いたのだと思います。そして来年東京オリンピックを迎える訳で、今から日本選手の活躍が楽しみで仕方がありません。

 インフルエンザの流行もようやく終わり、暖かい春を迎えますが、春はシラカバなどの花粉が舞う季節でもあります。アレルギー症状から体調を壊すケースも多いので、花粉症をお持ちの方は、早めの治療をお勧め致します。早い春の訪れを元気で楽しみましょう。

 写真は、大滝村の名勝、百畳敷洞窟の氷筍、通称「ニョロニョロ」です。

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2月あいさつ(2019年)
 2月になりました。雪まつりも始まり、最高気温でもマイナス10度という日も見られるようになり、まさに冬真っ盛りです。山々の樹々も凍りつき、白い山に樹氷映えて、更にその美しさを増しています。

 先日道東を訪れる機会がありました。夏には1度は行く道東ですが、冬に行くことはあまりありません。道東は雪が少ないと言われますが、今年の少なさは記録的で、道路の路面が露出しているどころか、草原の草や土までもが見えているのです。強い風で、土埃が舞うほど雪が少ない状況でした。しかし、そんな稀な環境が私に恩恵をもたらしてくれました。糠平湖を訪れた時です。凍った湖面を歩けるのはいつものことですが、今年は記録的な少雪のため、例年は雪で覆われている筈の湖面が、広大なスケートリンクの鏡のように一望できたのです。しかもそれだけではなく、凍る過程で閉じ込められたメタンガスの気泡でできる「アイスバブル」がそこら中に広がっており、見たことがない美しい光景に息を飲みました。20年来毎年通ってる方でも初めて見る光景だったそうです。少雪の年は、ぜひ皆さんも訪れてみてください。写真を掲示板に貼ってありますのでお楽しみください。
 屈斜路湖では希少な動物に出会いました。和琴半島に無料の天然温泉露天風呂があるのですが、カヌーを楽しんだ後、ドライスーツごと温泉に浸っていると、地元のおじいさんが「ほれ、狸きたわ」と教えてくれました。狸を間近で見たことがなかったので、珍しいなと思い見ていると、おじいさんが「いや違うな、ギンギツネでねえか」と言いました。キタキツネはよく見ますが、ギンギツネは初めてなので、カメラを構えるとすぐに逃げて行きました。遠方からですが撮影することができたので、掲示板に飾っております。あとで知りましたが、とても珍しい動物だったようで、アイスバブルに続き、ギンギツネに出会えて新年からとても気を良くしたのでした。

 希少といえば、今年は平成最後となることがわかっている希少な機会で、新天皇御即位の前後約10日間は国民の休日になることが決まりました。果たして新元号は何になるのか、そして新しい時代には何が待ち受けているのか、期待と不安を感じつつも、今年も健康で希望を持ちながら過ごして行きたいものです。


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1月あいさつ(2019年)
 新年あけましておめでとうございます。いよいよ平成最後の年の幕が開けました。新しい元号が何になるのか、そして今年はどんな年になるのか、気になるところですが、身近な範囲でできることをやっていきたいと思います。

 今年は、昨年の年末外来当番から始まり、正月も往診がいくつかあり仕事続きでしたが、そんな合間を縫ってなんとか予定されていたニセコのホテルでのロビーコンサートでハンマーダルシマーを演奏することができました。今年のニセコも外国の方が多く、司会のあいさつも日本語が通じていないことに気がつき、途中からつたない英語を交えて話しました。ニセコは年々外国人が増え、客ばかりでなくホテルや店の店員までもが外国人になっており、ほぼ海外と言って良いでしょう。そんな中で演奏するのはとてもエキサイティングな経験でした。そして今回はサプライズがありました。演奏終了後、ある女性客がすごい勢いで近づいて来たのです。一瞬ファンができたのかなとうぬぼれていたら、なんと私の名前を呼んでいるではないですか。彼女は私の高校の時の同級生で、東京から家族と共にそのホテルに泊まりに来ていたのでした。リラックスしてロビーコンサートを聴いていると、見覚えのある男が変な楽器を弾いていると思ったそうです。それが私だったと知って、とても驚いていました。はるばる東京からニセコに泊まりに来て、同級生の演奏を聴くことになるとは夢にも思わなかったことでしょう。これが、私にとって今年最初のサプライズと喜びになりました。小さなことですが、こんなことが積み重なって幸せな年になると良いですね。

 今年はそのハンマーダルシマーの当たり年になりそうです。1月3日のNHK「家康、江戸を作る」では私の友人のMimiさんがこの楽器で音楽を担当しました。1月23日(水)には、朝ドラ担当後、いまや売れっ子になって全国を飛び回っている師匠の小松崎健さんが、ごう内科アフタヌーンコンサートで演奏してくださいます。そして、更にサプライズは、7月頃に、映画「メアリと魔女の花」のBGMを担当したジョシュア・メッシックさんがアメリカから来札し、ひょっとしたらごう内科で演奏してくれるかもしれません。音楽は音を楽しむと書きますが、音楽を通じて皆さんと楽しみと喜びを分かち合えたら良いですね。

 年末からインフルエンザが猛威を振るっています。年末当番の日は、押し寄せる多くの患者さんに驚きました。うがい、手洗いはもちろんですが、悪寒や頭痛、関節痛などの初期症状が出た場合は、1回内服で済む新薬も用意しておりますので、速やかに受診されることをお勧めします。皆様にとって健やかで素晴らしい年になりますように。

 写真は、2016年G7サミットのあった伊勢志摩の風景です。点在する島々とリアス式海岸の美しさが印象的でした。


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12月あいさつ(2018年)
毎年のことですが、気がつけばはや師走です。今年は雪が少なく、割と暖かい日が続いており、例年に比べると風邪の患者さんも少ないようです。日没も午後4時と一年で最も日が短い時期ですが、冬至を過ぎると春に近づきますので元気に過ごしましょう。

 先日、札幌ドームがかつてなく盛り上がりました。コンサドーレ札幌がJ1リーグ2位とアジアカップ出場をかけて広島との試合に臨みました。コンサドーレと言えば、これまでJ1〜J2を行ったり来たりしていましたが、今年は残留争いではなく、なんと上位争いにまで食い込んだのです。かつてない大きな期待と盛り上がりを見せ、私もドームに行こうかと思いましたが、これまで残留や昇進をかけた試合を見に行ってはがっかりした過去があるので、今回は験を担いで会場にはいかず、テレビ観戦することにしました。すると開始早々タイのチャナテップが先制点を奪い、その後も2点目を追加。やはり観に行かなくて正解、アジアカップ出場間違いなしと浮き足立ちましたが、なんと後半に2点を失い引き分けでアジアカップ出場を逃しました。しかし、J1リーグ4位は過去最高の成績で、来年にかけて、優勝争いやアジアカップを始め、各種のタイトル争いに期待を感じるものでした。北海道は、野球の日本ハムだけでなく、サッカーまで上位争いに食い込むようになり、地震で厳しい年となった私達に勇気と希望を与えてくれました。来年からもますます楽しみが膨らみます。

 チャナテップを始め、アジア各地から続々と日本に助人が来ることになりそうです。外国人技能実習制度が本格的に始まり、タイやベトナムから人材不足となった日本に実習生として5年間労働力を提供するというものです。色々な難しい問題を含んでおりますが、介護分野では現在も人手不足が深刻さを極めており、2025年には約40万人の介護職不足となるとされており、外国人実習生がこれを補完することが期待されています。しかし、初年度の今回はわずか全国で250名程度の希望者しかおらず、将来の懸念は払拭されておりません。チャナテップの活躍に驚喜したように、これからは外国の方達とともに日本を盛り上げていく時代になっていくのかもしれません。

 平成最後の年が終わろうとしています。来年はどのような年号になるのでしょうか?世界情勢をみても刻一刻と時代が動いているのを感じます。平成の次は激動の時代にならないよう切に願い、平穏で安心できる時代を作っていきたいものです。皆様の健康と幸せを願って。

 写真は千歳川を悠然と泳ぐ白鳥の親子です。

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11月あいさつ(2018年)
11月になりました。秋も終わりを迎え、そろそろ初雪のたよりが届く頃ですが、今年は暖かい日が続いております。タイヤ交換が忙しい時期ですが、猶予があるのはちょっと助かりますね。

 先日、ブラジルに「ブラジルのトランプ」と言われる極右の大統領が誕生しました。トランプ大統領と同じく自国第一主義を掲げています。人々は口々に「ブラジルの価値を取り戻す」「再びブラジルを偉大に!」と叫び熱狂しています。昨年のトランプ大統領就任時と同じ光景です。そして見渡すと、世界にはそういった指導者が増えました。彼らが目指すのは、行き過ぎた(と彼らが思っている)グローバリズムで、他国に奪われた雇用と富を自国に取り戻すことです。わからないでもありません。しかし、その道は本当に幸せにつながっているのでしょうか?

 先日、東洋医学会でウィスコンシン医科大学教授の高橋徳先生の講演を聞く機会がありました。高橋先生は「愛と健康」を科学し、脳内ホルモンのオキシトシンの作用を研究されています。オキシトシンは、人が他人を心配する、思いやる、愛するときに作られるもので、オキシトシンが分泌されると人は幸福を感じます。代表的なのは、女性の出産時と授乳時には大量にオキシトシンが分泌されることがわかっており、まさに母親の愛情そのものです。では、このオキシトシンが出なくなると何が起こるのでしょう?お察しのとおり、思いやりのない、孤独で攻撃的な人になってしまいます。しかしオキシトシンの分泌は、心がけによって変えられるというのです。つまり、利己的ではなく利他的な行動をとることでオキシトシンの分泌は促進され、幸せを感じるようになるというのです。それを聞いて真っ先に思い出したのは、行方不明の幼児を発見したスーパーボランティアの尾畠さんでした。彼はなんの報酬も受けとらずに喜々として活動を続けており、そして年齢の割にとてもお元気でした。彼は、まさに利他的な行動を日々体現しているのです。

 さて、自国第一主義に戻りたいと思います。このオキシトシンの話しに基づくと、これから世界で起こることに重大な危惧を抱かずにはいられません。しかし、心配はいりません。これからの人類の心がけによっては、それは変えられるのです。古くから「情けは人のためならず」と言います。実に示唆に富んだ言葉です。

 徐々に風邪の患者さんが増えております。これからはインフルエンザの季節ですので、早めにワクチンを接種し、うがい、手洗い、保温に心がけ、お元気でお過ごし下さい。

 写真は、冠雪した晩秋の羊蹄山です。堂々たる蝦夷富士の姿ですね。

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10月あいさつ(2018年)
 胆振東部地震が起きてから早くも1ヶ月が経ちました。しかし未だ地震は続き、めまいなどを訴える患者さんが散見されます。震源地の厚真や鵡川、そして清田区では避難所での生活を続けていらっしゃる方もおられ、一日も早く安寧な暮らしを取り戻せるよう願うばかりです。そんな中、季節はすっかり秋めいてきました。先日は早くも雪虫が飛んでいるのを見かけ、初雪が迫っていることを知らせてくれています。

 台風、地震と辛いことばかり続きますが、そんな中、気がついたことがあります。それは地震の翌日、往診で運転している時のことでした。信号はほとんど消えており、普通に考えるととても危険な状態でした。大きな交差点にさしかかった時です。いつ横断したら良いかわからず一旦停止して周りを見渡すと、多くの車がなんの支障もなく、申し合わせたように秩序正しく譲り合いながら交通しているのです。そして、何人かのドライバーと目が合いましたが、皆さんとても優しい素敵な眼差しで「どうぞどうぞ」と合図してくれました。そして、それはほとんど全ての交差点でそのような光景が見られたのです。それはとても心地良く、心が暖まる経験でした。人間の本質というものは、窮地になると現れるといいます。かの東日本大震災の時も、東北の方達は秩序を乱さなかったと聞いています。地震災害に遭ったのはとても不幸なことです。しかし、我々は歴史上多くの天災に見舞われ続けてきた結果、それを乗り越える術を身につけてきたのではないでしょうか。私が交差点で見たものは、日本人の「和の心」そのものだった気がします。

 そんな中、朗報が届きました。札幌出身の20歳の若者が世界一の座についたのです。彼女はスピーチで地震で被災した私達を励ましてくれました。大阪なおみさんです。彼女の本籍はなんと札幌だそうです。なおみさんがまだ小さい時に、ご一家で札幌に住んでいらしたとのことでした。しかも私ともつながりがありました(こじつけですが)。私の英会話の先生が、なおみさんのお父さんと親しい友人だというのです。なんだか私も世界チャンピオンの身内のような気がしてきました。これからの活躍がますます楽しみです。

 既に掲示してあるとおり、インフルエンザワクチンの流通量が少ないことが予想されており、今年は完全予約制で行います。接種ご希望の方は、必ずご予約いただきますよう、よろしくお願い致します。

 写真はサロベツ原野から見た茜色に染まる利尻富士です。言葉を失う美しさでした。

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9月あいさつ(2018年)
 9月になりました。夏の終わりとともに日本列島は災難が続いております。今年最大と言われる台風21号が関西を直撃。大阪、神戸では多くの車がひっくり返り、港では車が炎上、そしてに何より衝撃的だったのが関西空港の冠水と連絡橋の破壊でした。そして、その台風はまもなく私達の北海道にやってきました。夜中の3時、数時間にわたり風のうなり声が響き、風が直撃する度に家が揺れました。最大瞬間風速は35m/秒、時速にすると実に126km/時。とてつもない強烈な風が日本を縦断していきました。朝の通勤途中で目にしたのは、多くの街路樹が無残にもなぎ倒されている姿でした。

 しかし、その直後の6日の未明、これも午前3時過ぎ、厚真町を震源とする巨大地震が胆振、石狩地方を中心に襲いました。実は私は、5日の夜から東京に出張しており、事態を知ったのは訪問看護師さんからの電話でした。人工呼吸管理をしている患者さんの電源があと数時間で切れるとの連絡でした。急いで入院の手配をし、テレビをつけると厚真町の信じられないような無残な光景を目にしました。そしてしばらくすると、札幌でも清田区で地盤沈下、液状化、傾いた家々の映像が映し出された時、言葉を失い、そして思いました。ついに私達も被災したのだと。

 現地では停電しテレビもつかないことより、まずは職員の安否確認、情報の共有、在宅患者さんや施設の安否確認を行いました。しかし多くが停電で電話が不通、地震発生当日は情報が限定されました。私は千歳空港が閉鎖されたため、もう1泊を東京で過ごし、なんとか7日午前の飛行機を確保し、帰ってくることができました。そのままクリニックで一部外来業務と往診を行いました。7日午後にはほぼ全ての在宅患者さんの安否を確認することができました。

 当クリニックは電子カルテを使っているため、停電するとパソコンを起動することができず、患者さんのカルテを見ることができません。すると処方薬を確認できないため、定期処方ができない状態となりました。しかし、今回患者さんがお持ちのお薬手帳を見て処方することができました。今後の災害の時に役立つと思いますので、皆さん、ぜひ薬局でお薬手帳を作っていただき、保管しておくことをお勧め致します。一方で、当クリニックとしても停電時の電源の確保という課題を感じましたので、今後に活かしていきたいと思います。

 今回の災害では、水、電気、食料、燃料、情報〔携帯電話、テレビ、ラジオ〕の重要性を痛感しました。今後も大きな余震があるかもしれず、今のうちから可能なものは備蓄し、電池などの電源も確保し、情報が受け取れるようにしたいものです。

 しばらくは節電が求められます。当クリニックでも照明などを落とし、必要最小限の電力での診療を行います。災害の中でも、できる限り、皆さんの健康と生活に貢献できるよう、診療を続けて参りたいと思います。

 写真は停電から復活した美しい札幌の夜景です。この夜景のように、私達もきっと、もとの平穏な生活に戻ることができるでしょう。

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8月あいさつ(2018年)
 8月になりました。今年の7月は、日本各地で記録的暑さを記録、もはや40度越えも珍しくありません。北海道でも36度を記録した所もあり、熱中症で搬送される人も多いようです。もはや以前の常識は通じず、ひとりひとりが熱中症に備えなければなりません。

 7月に出張で東京に行ってきました。宿泊を考えていたところ、学生時代の友人が伊豆湯河原町のホテルをキャンセルするというので、代わりに泊めて貰いました。伊豆と言えば、神奈川と静岡の県境で、東京から遠いイメージがありましたが、驚いたことに新幹線で行くと40分もかからないのです。首都圏の交通網の素晴らしさを実感しました。私は神奈川県にある北里大学で学生時代をすごしたので暑さへの心構えはできていたのですが、新幹線を降りてあまりの暑さに言葉を失いました。しかし不思議なことに外を歩いていてもしばらくは汗があまり出ないのです。そういえば以前、山形県新庄市でクーラーのない36度の中、熱々のモツラーメンを食べた時も不思議と汗がでませんでした。最初は発汗になれていないせいかと思いましたが、恐らく体液を失ってはならないという生体の防御反応なのかもしれません。しかし結局はその後大汗をかいてしまうのです。本州の夏は本当に過酷だと思い知らされました。

 湯河原はちょっとした思い出のある場所です。学生時代、今回ホテルを譲ってくれた友人と海水浴に訪れたときのことです。甲羅干しをしていると、突然テレビレポーターがインタビューをしてきました。「地元のサーファーに聞く」という企画で、「宇野総理の女性スキャンダルについてどう思うか?」と聞いて来るではありませんか。私は内心、自分はどうみてもサーファーに見えないし、仮にサーファーだとしても質問する相手を間違っているのではないかと思いつつも、「若気の至りだった可能性はあるが、一国の総理大臣としては好ましくない云々・・・」というサーファーらしからぬ常識的な返答をしました。後日テレビで放映されましたが、一緒にいた友人はカットされていて気の毒に思ったものです。私の方がよりサーファーに見えたのでしょうか。そんな湯河原のビーチが、私の帰宅後、台風の影響で壊滅的な被害を被りました。湯河原だけではありません。今や日本各地で、天変地異による甚大な被害が続いております。これは温暖化によるものなのでしょうか、それとも地球の長い歴史からみると変動の範囲内なのでしょうか。私にはわかりませんが、数年前には当クリニックの近くでもあつべつ川が氾濫し南郷通りの一部が完水したことがあるので、私達も自分のこととして考えておく必要がありそうです。

 8月は今のところ過ごしやすい天気が続いております。お盆を過ぎれば、北海道は秋の訪れを感じることができるでしょう。それまで、夏負けや熱中症にならないよう、食事をしっかりとり、水分や塩分を補給し、風通しをよくして体を冷やしながら元気に過ごしましょう。

 写真は余市付近の夕景です。夏の日本海は嘘のように穏やかで美しいです。


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