楽しいはずのゴールデンウィークは、
緊急事態宣言や蔓延防止対策の影響だけでなく、あいにくの長く寒い雨で、ずっとステイホームだった方も多かったのではないでしょうか。寒梅ならぬ寒桜で、楽しむ間も少なく散ろうとしています。
そんな中、東京オリンピックまで2ヶ月あまりとなり、通常であれば盛り上がってくる時期ではありますが、コロナのイギリス変異株による第4波の発生で、すっかり気勢をそがれております。今や、アスリート達からもコロナ禍での開催を疑問視する声も出始めました。大阪では、変異株による感染が止まらず、ついに医療崩壊を来している事態です。札幌もこれを追うかのような展開を見せており、対岸の火事ではありません。一体、どうやったらこの事態から逃れることができるのでしょうか?
それは集団免疫を獲得することに尽きます。集団免疫とはその国の人口の過半数が感染すると、それ以上感染が広がらなくなる状態を言います。今回のコロナでいうと大体、50-60%の国民が感染すると集団免疫獲得となります。しかし現在の感染スピードだと、これを達成するまでになんと約100年もかかってしまいます。なおかつ、致死率2-4%という大きな犠牲を伴います。もうひとつの方法として、ワクチンによる免疫獲得という方法があります。日本で行っているファイザー製ワクチンの場合、2回接種すると重症化率を1/20にまで減らすことができます。一方で、アナフィラキシーショックなどの副反応が懸念されますが、これは20万人に1人という極めて少ない発生率で、しかも本邦では全例処置により回復しております。現在の大阪が、来月の札幌という未来を考えると、一刻も早い接種が望まれます。しかし、残念ながら日本のワクチン接種率は未だ2%台で、主要国どころか発展途上国に比べても極めて低い水準です。医療者ですら摂取率が50%程度です。管首相は、7月末までに全ての高齢者への接種を完了させると言いました。実現性を疑うような目標ですが、とにかく一人でも多くの方への接種が望まれます。ごう内科でもまずは、75歳以上の定期通院の患者さんを対象に6月初旬から接種を開始する予定です。全員分確保できますので、どうぞ慌てずに、接種券が届いた方からご相談ください。お急ぎの方や、定期通院以外の患者さんは、札幌市のワクチン接種お問い合わせセンターへご相談ください。
辛い状況を、カタクリやエンゴサク、ツツジや桜や梅などの春の妖精達が慰めてくれました。6月に入るとライラックが一斉に咲き誇ります。夏のバラの頃には、明るい展望が開けていると良いですね。
写真は、白石サイクリングロード・エルフィンロードのひとこまです。夕日に染まる水仙がきれいでした。
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