院長あいさつ

 

12月あいさつ(2020年)
 毎年のことですが、気がついたらあっと言う間に師走です。徐々に寒くはなっておりますが、雪はなく、まだ冬らしいとは言えません。運転も楽で雪かきもないのは助かりますが、ちょっと物足りない気もします。

 コロナは一時的に落ち着きを見せ、Go toキャンペーンで多くの観光地や飲食店が賑わいを取り戻したのも束の間、恐れていた第3波が来てしまいました。しかも今回の波はとても大きく、札幌を始め北海道はその波に飲み込まれようとしています。皆さんの身近でも濃厚接触者や陽性者が出たという話しが普通に聞かれるのではないでしょうか。高齢者施設でのクラスターに始まり、今や基幹病院ですらクラスターが次々と発生し、元々少ない感染者病床とそれを支える医療者や介護者の離脱が加わり、更にそれらを補充するために他の科や病棟から人材を満たてるため、そのあおりで通常診療ができなくなりつつある、というまさに待ったなしの危機的状態を迎えています。日本の方針は、経済を回しながら医療で手当をする、という方針なのかな?と推察し得ますが、このままだと経済も医療も両方共倒れになりかねません。

 先日、小樽運河で知り合った台湾の友人と情報交換をしました。台湾は女性の蔡英文総統が強力なリーダーシップを発揮し、3月から全ての外国からの入国禁止措置を行い、現在はPCR陰性証明のある外国人だけに渡航が許可され、更に入国後は指定の宿泊施設で2週間の滞在が義務付けられるという大変厳格な規制を敷いています。そして国民のために、ITの天才と言われたオードリー・タン氏をIT大臣に起用し、様々なアプリを矢継ぎ早に提供、全ての国民にマスクや医薬物品を迅速に届けました。日本のようなパニックや行列は起きなかったのです。その台湾の友人は大の親日家で、日本に行けないことがどれだけ残念かを語り、現在の日本の状況についてお見舞いを言ってくれました。一方、私が台湾の状況を尋ねると、全く安全で普通に生活ができ、外国に行けない変わりに国民は国内旅行を楽しんでいるとのことでした。Go toなどやらなくても経済も医療も両方回っているのです。感染者の推移を見ると、3月の第1波の時が20名、第2波はなく、12月に入りわずか9名です。しかもこれは全国での話しです。今の日本の状況と比べていかがでしょうか?台湾の状況こそが私達が望んでいた状況ではないでしょうか?台湾には「日本精神」という言葉があるそうです。日本統治時代に、近代化をもたらした日本人を鏡に「勤勉で正直で約束を守る」という人間像だそうです。日本の植民地支配を肯定する気は毛頭ありませんが、日本人が失った大事なものを思い出す機会にしたいものです。

 院内感染防止のため、風邪や発熱の方は電話やオンライン診療をお願いし、定期通院の方と接触がないようにしております。コロナをご心配の方は、「あんしんセンター」272-7119へ直接お電話ください。クリスマス、お正月に向けて皆さん健やかにお過ごし下さい。

 写真は冬の支笏湖です。カヌーの上から、湖底の美しい水紋と遠景のコントラストが綺麗でした。

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