院長あいさつ

 

11月あいさつ(2023年)
 今年は記録的な暑さだったせいか、11月に入っても暖かい気温が続き、東京では11月の最高気温を100年ぶりに塗り替える夏日があったほどです。そのせいか北海道では過去に記憶がないほどの大量の雪虫が発生し、外を歩くのも大変なほどでした。果たして本当の雪はいつ降るのでしょうか。

 先日ある学会の教育講演で座長を務めた時の話ですが、演者の先生がノーベル賞受賞者の大村智先生とゴルフ仲間で、講演中に紹介されていた「ストックホルムへの廻り道」という本に興味を持ったため読んでみました。というのも私は北里大学出身でありながら、北里柴三郎先生のことも、北里東洋医学研究所のことも、実は大村智先生のことも大して知らなかったため、良い機会と捉えたためです。入学してすぐに驚いたことがあります。大学の玄関すぐ横に北里柴三郎先生の胸像が鎮座していたのですが、ある時その胸像の前を本人と思しき人物が歩いていたのです。「まだ生きている・・!?」と不思議に思いましたが、まもなく歩いていた人物は北里柴三郎先生の孫にあたる当時の学長であったことがわかりました。本当に生き写しでした。
 さて本の感想ですが、最初に印象に残ったのが、先生の奥様との馴れ初めです。奥様は名家出身のご令嬢でしたが、研究者と結婚するのが夢で(そんな女性がいるのですね)、大村先生とのお見合いが組まれました。しかし当時は駆け出しの研究者で給料は安く、義父からは農家出身者では釣り合わないと反対されたようです。奥様は結婚生活の2/3を乳癌との闘病生活を送りながら、生涯大村先生の研究をお支えになりました。大村先生が北里研究所やメディカルセンターや大学の経営に携わって苦労された時や、出身地の山梨大学の学長を依頼された時も、研究者ではなくなりかけた時には、奥様は一貫して先生が研究を続けられるように助言されました。大村先生がノーベル賞を受賞された時、亡くなられた奥様の写真を胸に忍ばされていたとの記述があり、まさに夫婦二人三脚で受賞されたのだと思いました。
 もう一つは、「一期一会」をモットーに、袖が触れ合う仲でも大切にすることを実践されている数々のエピソードです。世界に広がる研究者の人脈のみならず、美術やゴルフ、地縁を大切にする素晴らしい人脈と実行力は、偉業を達成する人はこのような人物なのかと感心するとともに、自分に欠けていることが多すぎて反省するばかりでした。
 
 私は一介の臨床医にすぎませんが、なんとか地域医療に貢献したいと思っております。一方、研究者は臨床をしないかわりに創薬で世界中の患者の治療を目指しています。私は、大村先生の足元にも及びませんが、爪の垢程度、いや先生の発見した放線菌のひとつくらいには世の中の役てればなぁと思いました。もっとも大村先生からは「放線菌の勝ちだな」と言われそうですが。

 今年はインフルエンザの流行が早く、寒くなるとともに患者さんも増えてくると思われます。今のうちにワクチンを済ませて冬に備えましょう。ご希望の方は受付でご予約を承っておりますのでお問い合わせください。ちなみにインフルエンワクチンは北里研究所が開発・製造した代表的な創薬です。

 写真はみつば公園の紅葉です。我らがみつば町内会にこんなに美しい紅葉があって幸せですね。


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