気づけば師走になり、
雪のなかった冬も極寒低気圧の訪れで、あっという間に雪景色になってしまいました。雪は数日経っても消えず、いよいよ雪かきのシーズン到来でしょうか。
11月からサッカーW杯が始まり、サムライイレブンが熱い戦いを見せてくれました。日本は今回が7回目の出場で、これまでの最高位のベスト16を超える成績を期待されカタールに乗り込みました。しかし、当初の前評判は低く、大会直前まで森保監督の采配には常に厳しい批判がつきまとっていました。森保監督といえば、1994年W杯アジア最終予選で、キングカズこと三浦和良擁する日本代表のメンバーの1人で、誰もがW杯初出場を確信した残り数秒のロスタイムにまさかの同点ゴールを決められ出場を逃した、いわゆる「ドーハの悲劇」の生き残りです。当時のNHKのテレビ解説を務めていたのが、岡田武史氏と、田嶋幸三氏でした。当時、両氏は衝撃的な敗戦に絶句し、岡田氏は涙ぐみながら選手の健闘を讃え、田嶋氏は将来を見据えた強化の重要性を訴えていました。それから28年の時を経て、岡田氏は2度の日本代表監督を務めた後、再び解説者として、田嶋氏はJFA会長として、そして選手だった森保氏は監督として、ドーハのあるカタールに戻ってきました。今回の大会は、ベスト16突破を目指すこと以上に、悲劇を歓喜に変えるという大きな責任を感じていたはずです。
ところが、日本の予選グループには、優勝経験国のドイツとスペインがおり、誰もが予選リーグ通過は難しいと考えていました。しかし、ご存じの通り、日本はドイツとスペインに歴史的な番狂わせを演じ、まさかの首位で決勝トーナメントに進出しました。海外からは、「侍イレブンの躍進」と驚きを持って伝えられ、個性豊かなサムライたちが躍動しました。私は、彼らの戦いを見ながら、黒澤明監督の「七人の侍」を思い出していました。「ブラボー!」と絶叫する長友選手は菊千代を、堂安選手は若侍を、三苫選手は剣の達人の久蔵を連想し、そして森保監督は、温厚な大将の勘兵衛そのものでした。侍イレブンは、残念ながらベスト16で敗退しましたが、力の限りを尽くした姿は、我々国民に勇気と大きな喜びを与え、文字通りカタールを歓喜の地に変えてくれました。戦いを終えて三人になった侍が見た光景は、笑顔で田畑を耕す農民たちの姿でした。私たちも、4年後に向けて、それぞれ自分の持ち場で、笑顔で過ごしていきたいものです。
コロナの感染者増が続いております。しかし重症化率は極めて低くなり、実際はインフルエンザかそれよりも軽症の患者さんがほとんどです。国も、ようやく2類相当からの引き下げを検討し始めており、ついに長いトンネルから抜け出せそうです。来年は良い年となることを願って、皆様、良いお年をお迎えください。
写真は虎杖浜のアヨロ海岸です。遠浅の地形が作る優しい波と夕日のコラボレーションが美しい場所です。
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